自然体健康塾では、整体に来られた方に体操をするようおすすめしています。
体操にも様々なものがありますが、たとえばラジオ体操のように連続的に体を動かすものではなくて、体の一部に焦点を絞り、そこに力を集めたり、そこを動かすようにするための姿勢を作る、というようなものがメインです。
そしてその「一部」というのも実際は一か所ではなく、連携して他の場所にも影響を与えるような動きです。
なぜなら、人の体は一か所だけで動作することはあり得なくて、必ず複数の部位が連携して一つの動作を行うようになっているからです。
たとえばこちらのページで書いた通り、手を挙げる、バンザイをするという動作の場合でも、肩の関節だけで腕を動かしているわけではないのです。
これが人形の腕を挙げさせようとするなら肩の関節部だけを動かせば済む話ですが、人間の場合は背中や腰や首の状態まで、その動作に影響を与えています。
ぎっくり腰や寝違えをしたことのある人なら、そのような時には腕も動かせないということを経験しているのではないでしょうか？
このことを逆から考えると、肩が痛くて腕をあげられないという四十肩・五十肩と呼ばれるような症状は、肩関節の問題だけで起こっている、ということがわかります。
むしろ肩に症状が出たというのは結果論で、ほとんどの場合がそれ以前に別の箇所（しかも複数）で様々な問題が起きていて、だけどそれが表面化せずに長時間体を歪ませてきた、その結果、最終的に胴体の「角」である肩に歪みが達した、という現象です。
そういう長期間におよぶ背景があり、根強い問題の果てに起こった症状であるために、五十肩はなかなか良くならないのです。
そして肩関節だけを何らかの方法で治療しても良くならないのです。
整体というのは、その背景を読み取りながら、その原因となる部分にアプローチしていく方法です。なので五十肩の人でも、肩そのものはあまり触らないし、場合によっては右肩に痛みを感じているのに左の背中を中心に施術する、なんていうこともあります。
それでもやはり、五十肩はなかなかしつこいです。長期間にわたる身体の立て直しが必要で、やはりそのためには、普段から体操を行ってコツコツと体を整えていっていただく必要があります。
自然体健康塾でお教えする体操は、自分で、自宅でおこなう整体のようなものです。
なんとなく健康法の一部として続けましょう、というものではなく、ポイントを絞ってアプローチしていく技術です。
整体の施術の際に、必要な体操をお教えしますので、ぜひ続けていただきたいと思います。
そしてその体操も、身体の状態が変化するに従って変わっていきますので、継続して受けに来ていただくとともに体操もアップグレードしていってください。
※どなたでもまず普段からやっておくと良い体操もあります。
こちらで簡単に解説しています。PDFダウンロードも可能です。
