今まで何度か整体法勉強会を開催してきましたが、どうしても、背骨とかお腹、頭…といった部分が中心になり、手足のことを取り上げる機会が少なかったかな、と少々反省をしています。
当たり前ですが、本当は手足も重要なチェックポイントです。
腕、脚に症状が出ているという人は、かなり体が疲れている人です。
なぜなら、ほとんどの症状は胴体から始まるからです。
たとえば、極端に、練習もしないでマラソンを走ったりすれば、いきなり膝を痛めたりもしますが、そういうのは大抵、数日で自然に回復するものです。
しかし、慢性的に膝が痛いとなると、それは腰や背骨に弾力がなくなっていたりして、膝に負担がかかるような体になっているせいです。
または、内臓、特に膝なら腎臓ですが、そういった問題が背後にあるからです。
なので、こういう場合も体の軸である胴体や、さらには頭などをみていかないといけないのですが、逆に、脚にまで症状が出ている人は、こんどは胴体だけ観てもよくならないのです。
固まってしまった胴体を、さらに外側からロープで固定するかのように、手足がロックしてしまったような状態になっているんです。
そういう場合は、手足を使って、まずロックを外さないといけません。
また、腕の場合はそれに加えて、頭の中と大きな関係があります。
たとえば脳が損傷してしまった場合、腕そのものや指に麻痺が出ます。
緊張すると手が震えたり、物を落としたりするのも、頭の中、精神的な面とも関わりが深いからです。
そういう意味で、腕の操法というのは、心理面にも働きかける操法である場合があります。
腕をうまく整えて行くと、頭がスーッとする、なんていう人も多いです。
実際には、脚も頭と関係があるのですが・・・。
とにかく、このように、本当は手足の操法というのはとても大切なものなんですね。