整体法の間合いと、相手との距離感

当塾の整体法講座に参加される方はもちろん、セラピー等にかかわる方には、是非意識して頂きたいことがあります。

それは「間合い」というものです。

人との距離感といってもいいでしょう。

 

特に、当塾で行っている整体、そして整体の技術においては、この「間合い」というものがとても大切になります。

具体的には、相手の体を見る時、技術を用いる時に、自分が取る位置のことです。

 

細かいことを言えば、1センチ違っただけでも微妙に何かが違う、そんな感じがします。

相手の人はそこまで意識の上では感じないかもしれませんが、意識の下、潜在意識的には影響があると考えられます。

そこまで神経質になるのも、一般的にはどうかと思いますが、やはりプロとなるとそれくらいの違いを認識したいものです。

 

伝統的な整体には、武術や舞踊のように、厳しい『型』というものがあります。

これも、適切な間合いを取るための一つの方便でもあります。

自分自身がきっちりと型を取れる体を持っていて、そして自分の身の置き所を自在にコントロールできる能力を身につけていないと、相手との間合いを制することができません。

 

指導するということは、相手の体や心を誘導していく立場なのですから、その間合いを指導者(施術者)側が優位に立って導いていかなければなりません。

だから整体を学ぶ人は、自分自身の体を使いこなせるよう、普段から気をつけなければならないわけです。

だから本当は、当塾の体操教室などのような場で訓練するのが望ましいし、それが無理な方も、普段から自主的に体の使い方を訓練しておく必要があります。

 

とは言え、一日単位の講座では、これらの面まで責任をもってお伝えできるわけでもありませんから、参考までに、と考えて頂いて結構ですが、「間合い」ということは常に意識して頂くとよいかと思います。

 

ちなみに、「間合い」というのは、本当は物理的な距離感のことではないんです。

人と人との距離感というのは、心理的な面、態度の面などにも表れてきます。

簡単に言えば、馴れ馴れしい人などは間合いの感覚がおかしいんです。

しつこい人とかもそうですし、「空気を読めない人」「場をわきまえない人」なんていうのもそうですね(笑)

「ストーカー」なんていうのは完全に人との距離感がおかしい人で、相手のことをしつこく、細かくチェックしているようでいて、本当は見ていないのです。

相手のことなど実は考えていなくて、自分の欲求のフィルターだけを通して相手を見ているのにすぎません。

 

まぁ、ストーカーの話はいいとして、間合いがおかしいと、相手は微妙に不自然な反応をするものです。

無意識の抵抗が態度に表れる、といっていいでしょう。

そうすると、どんなアプローチをこちらから行っても、相手の体や心は壁を作って受け入れなくなってしまうわけです。

相手の反応は、頭をできるだけ空にして、客観的に観察していくことで見えてくるようになります。

すると、そういう反応の中に、相手の心の裏側にある本当のところが潜んでいることも見えてきます。

整体法の最も大事なところであり、難しいところは「観察力」だと思うのですが、整体法の道を志す方は、日々「観察」「間合い」の意識を持って、磨いていって頂ければと思います。

 

 

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