春になると何か新しいことを始めたくなったり、今までと違うものにチャレンジしたくなったりという、意欲がわいてきます。
学校や会社でも新年度に切り替わり、新人さんが入ってきたりと、何かと環境の変化も大きい季節です。
それにつられて、私達の心、そして体にも変化が訪れます。
身体的に言えば、春になると腰の反りが強くなります。
これは野生動物が繁殖期を迎えるのと同じ原理で、生殖器の働きに関連の深い骨盤と腰椎に力が集まることがきっかけとなります。
腰の反りが強い体というのは、腰にクッション性、つまり弾力性がある体です。
弾力がある体は動きやすい体であり、すなわちそれは行動力に直結します。
行動力のある体だからこそ、意欲も湧いてくるのです。
ともかく、春にはこうした身体の変化があることと同時進行で、心理的にも変化が訪れ、様々な意欲がわいてくるわけです。
ちなみに、こういう変化は3月から強くなり4月、5月と続いていく傾向があります。
3月の時点ではその初期段階、骨盤や腰の下部が反り始める時期です。
その頃には、まだ意欲は内側にある段階というか、まだ意欲の起こり始めなんです。
これが実際の行動に移り始めるのはもう少し後、4月頃からでしょうか。
ちょうどその頃には、天気のいい日、暖かい日も増えていますから、行動意欲にも拍車がかかります。
3月の段階では、まだ冬の名残を引きずっています。
4月になれば腰の反りはだんだん範囲を広げていき、やがて背骨全体が弾力性を増して動きやすくなっていきます。
そうして、ようやく体全体の動きが軽やかになってきて、行動力そのものが湧いてくるのです。
しかし、中には体が硬直していて、春以降もなかなか弾力が出てこない人もいます。
そういう人は、行動力も湧いてこないし、行動意欲もなかなか湧いてきません。
それでも全く湧かないわけではないのですが、湧ききらないので悶々としてしまうのです。
「何となく、やる気はあるような気がするんだけど、できる気がしない」とか。
あとは、「何かしなきゃいけない気がするんだけど、できない」という、焦りのようなものです。
春になるとこういう気持が湧いてきて不安になる、という人は、体が硬直しているのです。
しかし、体が硬直しているその背景にあるのは、やはり心の硬直でもあるのです。
春には新しいことを始めたくなるといっても、人の心(潜在意識)は、新しいものに対する抵抗というものも必ず同居しているのです。
だから未経験のことには不安を感じるし、できれば今のままでいたい、とも思うのです。
ただ、それが強過ぎる人は、なかなか新しいことを始められません。
常に「今までと違うこと」に対して不安を感じているため、身も心も緊張しているのです。
たとえば、やたらと子どもに厳しい親というのも、実は新しいこと、未経験のことに怯えている側面があるのです。
自分が経験したことのないこと、自分の子どもの頃とは違う価値観や考え方、文化…そういったものが恐くてしかたないのです。
だから子どもが何かそういったことをやり出すと、厳しく叱りつけるようになってしまいます。
やたらと子どもを枠にはめたがる親の大半は、実は新しいことに怯えているのです。
そうすると、子どもは常に親に怒られないかどうかビクビクしながら、身も心も硬直させて日々を過ごすことになります。
それと同じことを、実は多くの人が自分自身にしてしまっているのです。
いつも体や心の緊張が抜けないという人は、 自分で自分を「今まで通り」「常識通り」の枠にはめてしまっているのかもしれません。
その枠を取り外すことは、一度には出来ません。
しかし、ほんの小さなことでも、「新しいチャレンジ」を繰り返していくことで、枠が少しずつ薄くなっていくはずです。
春はそのチャレンジを始めるのにとてもいい時期です。
※枠を外していく心のトレーニングについて詳しく知りたい、実践したい方は、CD講座「願望実現法」を参考にしてください。