気力と内蔵

人間の体と心が一つのものである以上、内蔵も心の動きに大きな影響を与えることになります。

呼吸器は集中力に、腎臓は粘り強さや忍耐力に関係するのです。
特にこの時期に疲れやすい腎臓は、腰の上の方に位置する臓器です。
疲れてくるとこの部分が後ろのほうに下がっていこうとします。

その結果猫背になり、お尻が下がります。
つまりお尻(腰)が重たくなるわけです。
膝も曲がってきます(腎臓が疲れると膝も悪くなります)。
すると立っているのがつらくなり、そのまま重いお尻を床に降ろして座り込みたくなります。

座り込んだら最後で、もうその重いお尻をもう一度持ち上げるのが億劫で、動く事もいやになる。

こうした身体の状況はそのまま心にも当てはまっていて、何もやる気がなくなってしまうわけです。

お尻が重く、行動力を失ってしまっているから、目の前にある様々な仕事とか、家事とか、生活上の様々な役割とか・・・
そういうものが、とても重苦しく思え、憂鬱になってしまうのです。

実際には、その仕事や家事や役割の重さは、普段と変わりありません。
重くなったのは自分の体のほうなんですが、ついそれを転嫁してしまうのです。
その結果、その仕事や家事、役割などに対して不満が増えてしまう・・・。
腎臓の弱ると、そのような傾向が強くなってしまいます。
丸くなった腰を伸ばし、立て直していかなければなりません。
こういう事を書くと、今度はやる気のなさを腎臓のせいにしたり、子どもの頃の水疱瘡のせいにしたりする人も出てきそうで心配なのですが、腎臓というのは、自らの体を動かしてやらないとなかなか働いてくれない傾向があります。

寝てばかりいては、却って弱くなる・・・・まぁどの内蔵も、骨や筋肉も一緒ですが、特に腎臓というのはそういう「受け身」な面を持っていますから、持ち主である自分自身が引っ張っていってあげないといけない、少し癖のある臓器です。

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