4月後半から五月にかけての春の後半は、「肝臓の季節」でもあります。
よく意味が分からないかもしれませんが・・・
これからは汗も出始める季節。
ご存知の通り汗は体温調節の役割だけでなく、排泄の役割も果たしています。
つまり、これからは排泄が盛んになる季節。
排泄物の出口が増えるわけですから、体の内部では今まで溜まっていた物を出す働きが高まります。
その一翼を担うのが肝臓です。
ただ、肝臓は様々な栄養の吸収・貯蔵を行うという大きな役割も担っていますから、これからの季節は大忙しなんですね。
なので、あまり負担をかけないようにしないといけない季節です。
食べ過ぎ、飲み過ぎに特に要注意なんですが、特に暑い時期には栄養価の高いものを取りすぎないことが大切です。
栄養の取り過ぎは夏バテの元です。
夏に食欲が落ちるのは、栄養を摂り過ぎて肝臓に負担をかけないようにする体の知恵なんです。
このことは勘違いされている人も多いと思います。
スタミナをつけるためにたくさん食べて、夏を乗り切ろうとする人がいますが、これは逆効果。
今の時期は汗の「出始め」ですから、肝臓の解毒モードも起動し始めたばかり。
だからずっと体の中でたまっていた排泄物がジワジワ出てくる段階で、ちょっと体臭がきつくなりやすい時期でもあるんですね。
それから、肝臓はとても大きな臓器です。
肝臓にエンジンがかかるこれからの時期は、肝臓のある右半身に重心が傾きやすくなります。
元々肝臓が疲れている人は普段から右に傾いているんですが、それがますます顕著に現れる季節です。
なので、右足をくじいて傷める人とか、右の腰、股関節、背中などが痛くなる人も増える時期です。
膝の痛みや足首の痛みの原因が、意外にも肝臓にあることはかなり多いです。
(途中で捻れ現象が起こって左足に出る場合もあります。)
肩がこったり首が痛くなる場合も多いです。
それから、肝臓が疲れていると、肌が荒れやすくなります。
本来汗や尿・便で出るべき排泄物が出し切れず、肌に浮いてきてしまいます。
これらも、これからの時期に非常に多いです。
こうした症状が思い当たる方は、肝臓を疑ってみる必要があります。
ところが、こういった「肝臓の疲れ」というのは、なかなか病院の検査では見つからないんです。
会社の健康診断でも別に何も言われなかった、という人が多いです。
だけど体をみると、明らかに肝臓の疲れが様々な問題を引き起こしています。
理由はよくわかりませんが、見るところ、視点が違うのでしょう。
ともかく整体では、背中の特定の場所と、それと繋がる数カ所の「急所」をみればそれはハッキリ分かります。
そしてそれらの症状のほとんどは、食べ過ぎ/飲み過ぎを控えるだけで相当楽になります。
長年、原因が分からずに膝や腰、肩などが痛い方は是非チャレンジして頂きたいです。
手術を提案されていたほどの腰痛(椎間板ヘルニア)を、3度の整体と減食・減酒だけで改善させた人もいます。
ウコンを飲むとかでは一時的な疲労回復効果は若干ありますが、改善には至りません。
また、汗が出る季節だといっても、真夏のように四六時中汗が出るような時期には、既に排泄効果は落ちているんです。
その頃にはもう、汗は体温調節の目的で出るほうが多く、排泄物の含んでいないサラサラした汗ばかりが出るようになります。
「デトックス」として特に有効なのは今から梅雨の頃まででしょう。
むしろ真夏は、自然に出る以上の汗を絞り出すことで腎臓・呼吸器を痛めてしまいます。