今回は「超能力」について、当塾の見解を書いてみたいと思います。
多くの人は『超能力』なんて聞くと、それは「怪しいもの」だという印象を持たれることでしょう。
しかし怪しいと思いつつも、ある程度の興味を持ってしまうのも事実で、過去に何度かテレビ番組を通して「超能力ブーム」みたいなものが起こったこともありますよね。
スプーンを曲げるとか、透視をするとか、心を読み取るとか・・・
中には、「これらは全てトリックや心理学をベースにしたものだ」と明言していた人もいましたが、やはりそれらはどこか神秘的で、多くの人が興味を持ったはずです。
整体の世界でも、野口晴哉氏関連の本などを読むと、まるで超能力者でもあるかのような、様々な不思議なエピソードが語られています。
野口氏自身は若い頃にそれらに対する強い関心を持ち、そして修行を積んでこられた人のようでもありますし、そうしたことから、整体に関わる人の中にも、実は超能力や霊能力的なものに対する興味が非常に強い人が多いのです。
ただ、野口氏自身は後年になって、そうした超能力的なものに対し、強く否定的な姿勢を取っていたようです。
それでも、野口氏に深く傾倒した人達でさえ、やはりそれらへの興味は尽きないようで、整体と超能力をごちゃ混ぜにしているような人もよく見かけます。
まぁ、個人の自由といえばそうなんですが・・・
さて、野口整体の話はいいとしまして、超能力についての話を続けます。
私自身も超能力的なものに関心を持ち、そういう訓練を繰り返していた時期がありました。
結論から言えば、私はその方面の才能はあまり花開かなかったようでした。
でも何度か、たとえば手を触れずに物を動かしたり、めくる前からトランプの数字が分かってしまったり、物を隠した場所を何度も言い当ててしまったり・・・というようなことができた経験はありました。
でも今はそういうことに関心がないので、物を動かすにはちゃんと手で持って運びますし、ゲームは答えが分からないからこそ楽しいと思うし、仮に持ち物を隠されたら自分で探し、そしてなぜ相手がそれを隠してしまうのかを考え、相手との関係のありかたを見つめ直すことでしょう。
訓練をしていた当時は、なかなか能力が芽生えないことにいら立ちや不安を感じていましたが、今となっては、本当にそんなものが芽生えなくて良かった、と思っています。
そんなものは、本当に不要だと思います。
邪魔だと思います。
人間を、社会をダメにする能力だと思っています。
例えば、予知能力。
先のことは、分からないからいいんじゃないでしょうか?
わからないから色々努力する、探してみる、試してみる...。
もし自分や他人の人生の先のことが分かってしまったら、なんてつまらない人生なんでしょう?
それは台本通りの人生と同じことでしょう。
確かに、地震とか火山活動などは、予知できたほうが人々のためになるでしょう。
だけどそれは、科学的にきっちりと予測できるようになるべきことではないでしょうか?
大きな災害があるたびに、「私は予知していた」などと仰る方々が何人か出てきます。
「先に言えよ」って話でもあるんですが(笑)、まぁ本人達に言わせればこういう予言は「言論弾圧」などにより発信できなかったとか、言っていたのに誰も聞かなかった、とか・・・
でも、そもそもこういう「予言」は、人々を恐れさせ惑わせるばかりです。
昔から、こういった「予言」めいたものは、人々の心を支配するために用いられてきた常套手段です。
そもそも人にはわからない未来のこととか、あの世のこと、異次元のこと・・・などを題材に、多くの人がマインドコントロールをされてきたわけです。
確かに「虫の知らせ」というような感覚は人間にも備わっていますが、それは本当に直感的なものであり、個人的なものです。
または、たとえば漁師さんが風や雲の動きを見て海上の天気を予測する、といった、経験に基づく勘みたいなものが、私達現代人が見直すべき人間の能力なのではないでしょうか?
また、予言とよく似たものとして、天の声、神の声を聞く!・・・なんていうことに夢中になっている人もいます。
だけどそういう人の大半が、声を聞くべき相手を間違っているのです。
声を聞くべき相手は、もっともっと身近な所にいます。
家の中や、職場にいる人たちです。
その人達の声を聞かないでいるから、身近な所に問題が発生しているのです。
そしてその解決法を、果てしない遠くに、いるのかいないのかも不確かな神様や天に求めるという、矛盾したことをしているのです。
「透視能力」とか「読心術」なども、本当にいらないものだと思います。
そもそも、人のカバンの中とか、心の中が見えるというような人には、私は絶対に近付きたくないですね。
皆さんもそうでしょう??
そういうのは、見えないからこそ、相手の心の中に注意を向け、会話を重ね、お互いに気配りをし・・・という関係ができてくるものではないでしょうか。
当たりくじが分かる透視/予知能力なんていうのも、この上なく有害なものでしょう。
そもそも不正ですよね、そんなもの。
そういう力でもって金品をたくさん当てた人が、果たして本当の意味で豊かな人間になれるのでしょうか??
最後に・・・
超能力で、病気や怪我が治ったり、悩み事が解決できるのは良いことのように思えるかも知れません。
しかし、当塾の記事を日頃から読んでくださっている方には、詳しい説明は不要でしょう。
病気にも悩み事にも、ちゃんと重要な意味があります。
なお、当塾では「願望実現法」などという、超能力と同様に怪しげなことことを教えてもいますが、実は本当に訴えたいことは、むしろこういう超能力めいたことは不要である、ということなんです。
ですから、何か特殊な能力やパワーによって欲しい物を手に入れよう、とお考えの方にはお勧めできません。
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