9月になり、一気に涼しくなってきました。
日によっては、まだ日中に暑くなりますが、夏のようなジメジメした蒸し暑さはすっかりなくなりました。
空気が渇き、サラサラした風が肌に触れるようになります。
日中暑い日でも、夕方になると一気に気温が下がり、肌に触れる空気はひんやりしてきます。
この「冷えて渇いた空気」というのは、意外にも体にしみるものです。
夏の名残でまだ半袖を着ていたりすると、腕にその涼しい風がしみてきます。
まだ「寒い」という程ではなく、涼しくて気持よく感じる程度かもしれませんが、これが長く続くと、腕の冷えが体幹、そして体内にまで影響するようになってきます。
主にその影響が出るのは呼吸器です。
呼吸器の弱い人は、腕の冷えを強く感じる傾向があります。
特に肘から下の手の甲側。
ここが冷える人は、早めに長袖を着るようにしたほうが無難です。
秋は咳が出るようになる人が多くなりますが、そういう人は特に要注意です。
咳が出始めたら、その腕の部分を温めるようにすると少し緩和する傾向があります。
「肘湯」ですね、少し熱めのお湯に5分程肘から先をつけて温めるようにしましょう。
お湯が途中でぬるくならないように、差し湯をしながらするといいでしょう。
(肘そのものもお湯につかるようにしてください。)
9月後半になると乾燥と気温の低下もますます強くなっていきます。
肌の乾燥が気になってくる時期ですが、肌が乾燥するということは、体の中身も乾いていくということです。
そこで水分の補給が必要になってくるのですが、水をがぶ飲みしてもなかなか吸収しないものです。
夏のように大量に汗をかいた後だったら「喉が渇いた」と感じるのですが、皮膚からの乾燥は、知らないうちにジワジワと水分が抜けていくせいで、なかなか渇いたという感覚につながらないからです。
そのせいで、あまり飲んでも吸収してくれず、胃がもたれるばかり。
そこで、これからの季節は暖かい汁物によって水分を補うようにするといいでしょう。
秋が深まれば、鍋物、おでん、等のものがおいしくなります。
そういったもので、水分補給を自然にしていくほうが効率的です。
毎日○リットルの水を無理してでも飲む…というのは、あまりお勧めできる方法ではありません。
そもそも無理して飲んでいる時点で、体には負担がかかっているのです。
秋の初めの頃には、胃腸の具合が悪くなる人も増えます。
夏にたくさんかいていた汗が急にでなくなるので、体の中に酸が増えるためだという説もあります。
そういう人も、冷えるとより悪くなるので、冷やさないように、足湯などもするとよくなっていきます。
あとは首が固くなっている人にその傾向が強いのですが、首の横〜前あたりをよくゆるめるように、もちろんここも冷やさないように。
心理的、精神的な面の影響も多いのですが、誰でも秋の初めは特に情緒的になりやすいものです。
それ自体は自然なことですが、いきすぎるとそれが神経の緊張につながり、胃腸の不調やその他様々な症状に現れてしまいます。
いずれにしても、こういった症状が出やすい季節の変わり目は、体の変化も起こりやすい時期、整えやすい時期と前向きに考えることもできます。
しっかりと体と向き合い、経過させていきましょう。
整体を積極的に受けることももちろんお勧めです。