コロナ自粛を経て

コラム

まだまだ予断を許さない状況とはいえ、緊急事態宣言も解除され、徐々に「自粛」ムードも緩和されつつあります。

そんな中、先日整体を受けに来られていた方が、興味深い話をしてくれました。

その方は飲食店の経営者です。

自分の店を持つという夢を叶え、繁華街の一角に店を構えて約10年。小さいながらも人気店として繁盛していたお店でした。

しかしその繁華街にて新型コロナ感染者が出て、お店は休業せざるをえなくなりました。

どうしているのだろうと心配していたのですが、本人は「もう毎日休みだと思うと気楽でしょうがない!」と言うのです。

もちろん、蓄えがあるのか、それともきちんとした補償を受けられたのか、差し迫って生活に困る状況ではなかった、という条件あってのことです。

そうではないお店の人にとっては、そんな悠長なことを言っている状況ではありません。

ただやはり驚いたのは、夢だった自分の店を持ち、その店を一生懸命運営してそれなりの人気店にした、ある意味自分の分身のような店が休まざるを得なくなった時に、「気楽でしょうがない」「毎日幸せ」などと感じてしまった、というその心の動きについてです。

多分本人も、そのことに最初は驚いたに違いありません。

店を一生懸命運営していくことが自分にとっての一番の幸せだ、と思っていたはずなのに、いざ休みになってみれば、「あれ?そうでもなかったのかな」と気づいたわけです。

今まで、そう思い込んで、つらいことも、いやなことも、「これはプラスになる経験だ」と言い聞かせて無理をしてきたということ。

自分にとっての幸せは、もっとほかのところにあるんじゃないか、ということ。

(ただそれは、店を続けることが不幸せという短絡的なことではなくて、その幸せのために、今までと違う店の運営の仕方をするといい可能性もある、という意味です。)

こんなふうに、今回のような大きな出来事、しかも長期間にわたる「非日常的」な生活を通して、今までの自分の中にあった「歪み」のようなものに、気づいた方もいらっしゃったかもしれません。

特に仕事、人間関係、お金といった、人生にとって大きな割合を占める部分が、一気に形を変えざるを得なかった時期です。

その変化を通して、むしろ積極的に、それらに対する自分の正直な感覚というものに向き合ってみると、今までなんとなく抱えていた悩み、自分自身の生活への違和感などを、別の角度から見つめ直し、新しいアイデア、解決策などを導き出すチャンスになるのではないでしょうか。

自粛期間も一旦終盤、新しい局面へと向かっているこの時期、ご自身の環境そして心の中に起こる変化を、じっくり観察してみてはいかがでしょうか?

そういう意味で、この時期を「有意義に」過ごし、そして不安を緩和させ意味あるものに転換する心の使い方、と言う意味で、4月の頭に一つ期間限定の教材を作りました。

遠隔愉気(遠くにいる人に向けての手当て/愉気)の方法と、「現状の不安を乗り切るために」という音声講座です。

※2020年春限定の販売でしたが、2021年の状況を踏まえ、販売再開いたします。

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