自分を変える、自分の壁を越えることができる人

自転車でもボートでも、一番最初の一漕ぎが重たくて、しかも力が必要なわりにはあまり進まないものです。

ところがある程度動いていると、ほんのちょっとの力を加えるだけでドンドン加速します。

軌道修正をすることも同じです。

動いているものに横からちょっと触れるだけで、角度が変わってしまうものです。

 

車を運転する人なら分かると思いますが、止まった車のハンドルはなかなか回りません。

しかしスピードが上がれば上がる程、ほんのちょっとハンドルを動かすだけで向きが変わってしまいます。

 

私達の身体も同じような法則性を持っています。

たとえば季節の変わり目は、聞こうとともに身体にも様々な変化があります。

その動きのある時期だからこそ、ちょっとした角度の修正が大きな変化を促します。

 

ただ、身体的な意味でもそうですが、心理的にも、季節の変わり目には様々な変化が起こる季節です。

特に春には学生達の卒業、入試、入学といった話題を聞くことが多くなり、大人の場合は人事異動、転勤などがあります。
秋には夏休みが終わって新学期。

そういうことに直接関わりのない人でも、いつもみかける近所の子ども達の制服が変わっていたり、職場に新しい人が入ってきたり・・・

そんな変化を傍から見るだけでも、何か自分にも変化の影響があるものです。

それ以前に、気温の変化、景色の変化などを感じるだけでも、やはり心も刺激を受けて動きが起こるのです。
 
 

でもやはり一番いいのは、変化の中に自ら飛び込んで、その変化の中心となってどっぷり浸ることでしょう。

そしてさらに欲を言えば、今までに経験のない、そして経験の中からは答えを導き出せないような新しい体験をすることでしょう。

 

経験・体験というのは全て過去のものです。

理論上「未来の経験」というものはあり得ませんが、しかし、経験のない出来事を体験すること自体が、言い換えれば「未来の経験」と言えるかもしれません。

今までの自分を変えることが出来る人、自分の壁を越えられる人というのは、この「未来の経験」が出来る人なんじゃないかと思うんです。

 

そして羽ばたいていく若者達は皆、この「未来の経験」をこれから繰り返していくのでしょう。

だから悩むのです。

過去の経験の中には答えがないからです。

しかし悩むということ自体、それは未来の経験をしている真っ最中だという証です。

 

でも逆に言うと、若い人達は過去が少ない分、それに縛られることもない、と言えます。

過去の経験ばかり引きずっている大人は、それを邪魔することが多いのかもしれませんね。

まぁとにかく、そんな大人でも、季節の変わり目には軌道修正をしやすいです。

しかも、もし何か今、心身に問題を抱えているのだとしたら、まさにそれは「動いている」時期です。

逆にチャンスだということができるでしょう。

 

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