当塾の室内の床には、板がむき出しになっている部分があります。
当塾に来られるお子さん達は、やたらとこの板の上を歩きたがることが多いです。
音が響いて面白いというのもあるのでしょう。
だけど一番の理由は、ひんやりしていて気持ちがいいから、のようです。
裸足になってこの板の上を歩くのが気持ちいいようで、何度も往復する子もいれば、じっとこの上に立って「気持ちいい~」とつぶやいていた子もいます。
ほとんどの人がそうだと思うんですが、子どもの頃というのは、靴下が苦手だった筈です。
私も、とにかくすぐに靴下を脱ぎたがる子どもでした。
寒い時期でも、家の中では靴下をはいていた覚えがありません。
もちろん、大人になってからは、さすがに寒い時期には履いています。
今となっては、冬でも裸足でいる人を見ると、こちらが寒くなるような思いです(笑)
子どもの体は、いろんな面で未熟です。
内蔵も未熟ですし、代謝能力も未熟です。
体の中の熱を逃がす能力もまだ未熟なんです。
なのですぐに服を脱ぎたがったり、裸足になりたがったりします。
特に、足の裏は重要な熱の排出口の一つです。
なので、足を覆ってしまうことが気持ち悪くて仕方ないし、冷たい床の上に足の裏をつけたくなるのです。
ところが、大人が「足を冷やすと体に悪い」などと思い込んで、夏でも無理矢理子どもに靴下を履かせたり、赤ちゃんに足まで覆うような服を着せたりしていると、それは子どもの体に負担をかけてしまうことになるんです。
ところで、子どもの足の裏は黄色い色が濃い場合が多いですよね。
これは、子どもの腎臓がまだ未熟だからなんです。
この黄色い色の正体は、おしっこの色と同じようなものだと言われています。
特に風邪をひいたときとか、何か具合が悪い時にはこの色が濃くなります。
風邪の後は濃い尿がいっぱい出ますが、そうすると足の裏の色も薄くなる傾向があります。
尿で本来出ていくべきものが、まだ排泄系の未熟さゆえに、足の裏に表れてしまうのでしょう。
実際、子どもの足の裏からは汗のような、おしっこのような、独特の匂いがすることが多いですよね。
足の裏の色が濃い子どもは、特に足が熱いような、火照ったような感覚を訴える場合が多いです。
冷たい水などで急激に冷やすと毛穴が縮んで余計に代謝が悪くなる傾向もありますが、そういう子ほど、暑い時期は裸足になりたがります。
大人でもそういう傾向がありますが、無理に足を覆ってしまうと余計につらくなります。
しっかり皮膚呼吸させてあげるつもりで、足の裏を空気にさらしたほうが楽になるようです。
また、そういう子には、指を一本ずつゆっくり引っ張ってあげたり、指の間を広げてあげたり、足の裏を反らして伸ばすようにしたりするといいでしょう。
特に暑い季節はお勧めです。
大人の場合も、自分でやってみましょう。
最後に、では一体いつから靴下を履きはじめるといいのか?
どれくらいの寒さになったら靴下で冷えを守るのか?、また、何歳ぐらいから足の冷えを気にしだしたらいいのか?・・・・という疑問を持たれる方も多いと思います。
これについては、簡単です。
本人が「寒い」「足が冷たい」と感じたら、履けばいいのです。
「暑い」「脱ぎたい」と思ったら脱げばいいのです。
「何月からは足の冷えに注意」「何歳からは~」と最初に決めてしまうと、本当の体の声を聞けなくなってしまいがちです。
※ただし、当塾で整体を受けられる場合、または各教室に参加される場合には、季節を問わず必ず靴下の着用をお願いしています。
これは室内の環境維持のためと、心理面(礼儀等)に関する理由があってのことで、今回の話とは意味合いが違います。