今までに整体をやっていて、何度も経験したことなんですが、もはや「あるある」みたいな話かもしれませんね。
「○○が痛くて困っています」
「何日も不調が続いていて、不安なんです」
予約の電話でそのように訴えられて「一番近い日時で予約をお願いします」と相談されたとします。
それでも、どうしても都合が合わず、2,3日待ってもらわなければならない時もあります。
(後述しますが、緊急の場合はすぐ病院にいくなり、救急車を呼ぶなりするよう伝えます。)
調子が悪い時は、1日でも待たされるのは不安なものですね。
それで、どうなっただろうと気にかけながら当日を迎えると、案外本人はケロッとしていることが多いんです。
「どうでした?大変でしたね、1日我慢できました?」
などと聞くと、
「いや、今は特に大丈夫ですよ。」
なんて平然とした顔でおっしゃるのです。
なぜこのようなことが頻繁に起きるのでしょう?
だいたい想像がつくかとは思うんですが、電話をしたことによって安心して、症状がよくなってしまったんですね。
でももう一つその奥にある要因を考えてみると、実はその症状自体が、「心配」によって出来上がっていた、ということができます。
さらに突っ込んで見ると、「心配してほしい」「不安を訴えたい」という心理が潜んでいることが多いんですね。
これは本人は決して意識していない、潜在意識での話です。
なので、「そんなふうに痛い痛いって言って、心配してほしいんでしょう?」なんて本人に言うことは厳禁です。
余計に反発し、症状をややこしくしてしまいかねません。
人間関係も崩れるでしょう。
かといってやたらめったら心配してあげるのも問題で、こちらは冷静に、でも気遣いの姿勢もある程度は見せてあげなければいけません。
そうすることで相手の方も安心してくれるからです。
こちらも心配したのでは、相手の心配を増長させるばかりです。
電話での対応、メールなどでの文面にも、そういった配慮は必要になります。
もうそこから「施術」「指導」は始まっています。
ちなみに、そういった「心配による症状」には共通点があって、お腹の一部に硬い塊ができているということです。
お腹全体が硬い人が多いですが、特にみぞおちの左側、ろっ骨の下の部分に塊ができています。
この部分の処理にはちょっとした技術と経験がいりますが、それはまた別の機会に。
こんなふうに、症状の背後には、様々な心(潜在意識)の動きが潜んでいるわけですね。
※全ての症状が、安心したからといってすぐよくなるわけではありません。
明らかに器質的な問題が起こっている場合は、それが治るまでに時間が必要ですし、適切な処置が必要です。
前途した通り、緊急の場合は即医療機関へ。
ただ、「それは大変です、ひどいようならすぐ病院行った方がいいですよ」と伝えると、急によくなってしまったという人もけっこういます。